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壊して感じたこと
 

障害者対応とするためにある住宅を改修しています。
築40年の木造住宅ですが、過去に3回ほど工務店によるリニューアルを実施していた様子。
改修にあたり床、壁、天井の仕上げ材を全て取り払い、構造材を表しにしたところ、筋違いは無いに等しく、基礎も一部壊されており、床の断熱材も施されていない。そして、屋根の構造材が、心許ない。もちろん改修にあたり設計図の有無を確認したが当然図面は一枚もない。
この様な状態なので当然改修工事も苦労している。
障害者のために使いやすくする工事が、いつの間にか構造補強と、欠陥処理に時間と費用を費やしている。

昭和のコミュニティーがあった時代は、一人の大工さんに、一生建物の維持管理を任せられた。しかし、競争社会、価格競争等、社会変化が著しいこの時代にはこのルーズな維持では対応できない。

しっかりとした設計図書を作成し、それに伴う工事を施し、今後の改修に備えること。この意識をクライアントを含め、工事関係者や設計担当者が再度自覚する必要がありそうだ。

人を信じることはとても大切なことだと私は思う。そのために記録(図面)に残すことは人を信じる、信じられる糧になるのではないか。
私はそう思う。そして実行し続けようと思う。

 
   
 
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